ジンジャー

●英名:Ginger
●和漢名:しょうが(生姜(ショウキョウ))、生薑(ショウキョウ)
●学名:Zingiber officinale Roscoe
●科名:ショガ科の多年生草本
●原産地:熱帯アジア、インド
●主産地:インド、アフリカ、中国、韓国、台湾、日本、ジャマイカ、ベトナム、西インド諸島、タイ、スリランカ、ブラジル、メキシコなど

 ジンジャーの原産国は熱帯アジア、インドである。日本でも「しょうが」の名で親しまれ、あらゆる料理に大活躍のスパイスである。  ジンジャーは、東洋から西洋に最初に渡ったスパイスと言われており、日本へは縄文時代に中国から渡ってきたと見られている。
 地下の根茎部がスパイスとして利用されている。品種は、根茎の大きさによって、小しょうが、中しょうが、大しょうがに分けられている。

ジンジャーの香味

 ジンジャーには、清々しい芳香とピリッとした辛味がある。この芳香の主成分は、ジンギベレン、リナロール、シトラール、シネオールなどで、生の状態では強く匂うが、乾燥されると弱くなる。一方、辛味成分は、不揮発性のジンゲロン、ショーガオールなどである。
 アフリカ産のジンジャーと、インドおよび日本産のジンジャーは香味がかなり異なる。魚介類、肉類の臭み消しには、インドおよび日本産の方が効果が高い。

ジンジャーの利用法

■ドライでも生でも利用でき、さわやかな芳香と辛味を併せもつジンジャーは、様々な料理に使われている。
■収穫する時期によって香味が異なるため、日本においては、その季節ごとのジンジャーの香味を料理に活かしている。夏場は「葉しょうが」や「新根しょうが」、秋は「秋しょうが」がある。日本料理によく用いられているのは「秋しょうが」で、味噌や粕漬けにしたり、梅酢に漬けて料理の彩りとして使われている。また、煮物や刺身、冷や奴の薬味としても最適である。
■ジンジャーは、料理だけでなくお菓子にもよく使われている。ジンジャーの辛味が砂糖の甘味感を抑え、さわやかな風味になる。焼き菓子やチョコレート、お酒やジンジャーエールなどの飲料に利用される。しょうが糖などの和菓子にもよく使われている。

ジンジャーの薬効

 ジンジャーは、食欲増進、血行促進の効果があるとして、昔から広く利用されている。
 また、嘔吐、咳、めまい、下痢、冷え性、腰痛などの治療薬としても利用されている。最近では、ストレスを解消するとして注目を浴びている。

ジンジャーの栽培

■根茎の分割によって繁殖していく。寒さに弱いため、温暖な地方で日当たりのよい場所を好む。気温20度前後が最適な温度である。
■4〜5月頃に種根を分割し、植えつける。定植後1カ月前後で発芽する。追肥することにより、10月中旬から12月中旬には収穫できる。
■収穫は、茎がしなび始めたときがよい。収穫後は、水でよく洗って土を落とし、皮をはいで天日乾燥する

ジンジャーとカレー料理

 ジンジャーは、カレーには欠かせないスパイスの一つである。ジンジャーには、食欲増進作用の他にも、食中毒の予防効果がある。カレーは暑い国の料理なだけに、食中毒には注意を払わねばなるまい。そこでジンジャーの出番である。キリッとした風味のみならず、殺菌作用により食中毒にも一役かってくれているのである。また、ジンジャーは寒い国でもよく使われる食材である。血行促進作用があるため、血流をよくし身体を温めてくれる。
 ジンジャーのすごいところは、身体を温めるだけではなく、解熱作用もあるところだ。要は、体温調節をしてくれるのである。これは、暑い国にも寒い国にもありがたい効果である。
 ジンジャーは、これだけでは終わらない。2.5gのジンジャーの抽出物を摂取したところ、ストレスを感じた際に血中に増える「ACTH-IS」と、ストレスの指標として一般的に用いられる「コルチゾール」という物質が抑制されたという実験結果が報告されている。また、ストレスを感じる前に、あらかじめジンジャーを摂取すると、ストレスが軽減されることが認められている。
 ジンジャーはもとより、カレーが世界中で愛されるのは、美味しいという理由だけではないようだ。食欲がない、暑い国の人、寒い国の人、ストレスを感じている人、これからストレスを受けることが予想される人、ぜひとも皆さんカレーを食べて元気になってほしい。実に奥深い料理である。